おい、お前ら。今日は平和な牧場物語の話はしない。血と鉄と、そして断末魔が響き渡る修羅の国、Albion Online(アルビオン・オンライン)について語るぞ。『サンドボックス型MMORPG』なんて綺麗な言葉で飾られているが、その実態は『合法的な泥棒シミュレーター』であり、弱肉強食が全ての世紀末ゲーだ
ひいいっ!出た!アルビオン!僕、このゲームの広告で『あなたの装備はあなたが作る』みたいな爽やかなキャッチコピーを見て始めたのに、実態は『あなたの装備は僕のもの』っていうジャイアンみたいな奴らばかりじゃないですか!僕の全財産を返して!
被害者代表のような顔をしているが、お前が警告も読まずにブラックゾーンへ特攻したのが悪い。しかし、昨今の『親切設計・オート進行・課金で最強』なスマホMMOに慣れきった現代人にとって、このゲームの仕様は劇薬だ。死んだら装備もアイテムも全て没収(全ロスト)。この理不尽さがなぜ世界中で熱狂的に支持されているのか、その中毒性を今日は徹底解剖してやろう
全没収……。響きだけで震えちゃいます。でも、そんな恐ろしいゲームなのに、どうして日本でもアジアサーバーができて盛り上がっているんですか? 怖いもの見たさなんでしょうか?
いい質問だ。人間ってのはな、安全なジェットコースターより、ネジが数本外れかけたジェットコースターの方に興奮する生き物なんだよ。今日は現役プレイヤーとしての視点から、このゲームが『クソゲー』なのか『神ゲー』なのか、忖度なしでレビューしていくぞ
1. そもそも「全ロス(Full Loot)」とは何か?その異常な緊張感
まず、このゲームの根幹である『フルルート(Full Loot)』システムについて説明しなければならない。他のMMOで死んだ時のペナルティと言えば何だ?
えっと、経験値がちょっと減るとか、装備の耐久度が下がるとか、最寄りの教会に戻されるとかですよね? 悔しいけど、また頑張ればいいやーって感じです
甘いな。アルビオンの危険エリア(レッドゾーン・ブラックゾーン)における『死』は、文字通りの『死』を意味します。あなたが着ていた最強の鎧も、必死に強化した武器も、インベントリに入っていた採れたての高価な鉱石も、乗っていた愛馬も、全てその場に死体としてドロップします。そして、あなたを殺したプレイヤー(PK)が、あなたの死体から悠々とアイテムを剥ぎ取っていくのです
えっ……本当に全部ですか? 課金して買った服とかも?
スキン(見た目装備)は残るが、ステータスに関わる装備は例外なく消えるか、奪われる。つまり、100時間かけて貯めた資産を一瞬の判断ミスで失う可能性があるわけだ。このヒリつきこそが、アルビオンの麻薬的な魅力の正体だ
- アルビオンにおけるエリア区分:
- ブルーゾーン(青): 絶対安全。PvP不可。ほのぼのライフ。
- イエローゾーン(黄): PvPはあるが、死んでも「気絶」のみ。装備はロストしない。練習場。
- レッドゾーン(赤): 【ここから全ロス】 殺人鬼(PK)フラグを立てたプレイヤーに殺されると全没収。
- ブラックゾーン(黒): 【完全無法地帯】 全員が敵。ギルドや同盟以外は全て殺し合いの対象。最も報酬が高い。
僕は一生ブルーゾーンで暮らします! お花摘んで生きていきます!
それでも構いませんが、ブルーゾーンで得られる利益はブラックゾーンの10分の1以下です。リスクを取らない者に富は巡ってこない。この経済格差が、プレイヤーを危険地帯へと誘い込む巧妙な罠となっているのです
2. 「職業」が存在しない!? 自由すぎる育成システム
次に特徴的なのが『クラスレスシステム』だ。普通のRPGなら、最初に戦士とか魔法使いとか選ぶだろ? アルビオンにはそれがない
えっ? じゃあどうやって強くなるんですか?
『あなたが装備しているもの、それがあなたのクラスです』。これが運営の謳い文句です。プレートアーマーを着て魔法の杖を持てば『重装メイジ』になりますし、革の鎧を着て巨大なハンマーを持てば『高機動アタッカー』になれます。装備の組み合わせ(ビルド)は無限大です
なるほど! じゃあ僕は、全身鉄の塊みたいなガチガチの鎧を着て、回復魔法を使う『要塞ナース』になります! 絶対死なないし味方も癒やす! 完璧な作戦だ!
……まあ、理論上は可能だが、防具によって『攻撃力ボーナス』や『防御力ボーナス』が違うから、プレートアーマーで回復魔法を使っても回復量がスズメの涙で役に立たんぞ。こういう『知識の差』が勝敗に直結するのも面白いところだな
- 装備選びの奥深さ:
- 頭装備: 防御だけでなく、敵の魔法を消したり、クールダウンを短縮するスキルを持つ。
- 体装備: ステータスの基礎。布(攻撃特化)、革(バランス)、鉄(防御特化)で役割が決まる。
- 足装備: ダッシュスキルだけでなく、透明化したり、テレポートしたりできる。
- 武器: これが攻撃スキル(Q, W, E)を決める。剣、弓、杖、ハンマーなど多種多様。
そして重要なのが『熟練度(スペック)』です。同じ装備を使い続けることで『デスティニーボード』という巨大なスキルツリーが成長し、同じT4(ティア4)の武器でも、熟練者と初心者では威力が全く異なります。レベル制ではありませんが、積み上げた時間は裏切りません(装備を奪われても熟練度は残りますからね)
3. 経済は全てプレイヤーが回す!究極の自給自足
装備を奪い合うってことは、誰かがその装備を作っているんですよね?
その通り。ここがアルビオンの最も狂っている、いや、素晴らしい点だ。ゲーム内に存在するほぼ全てのアイテムは『プレイヤーの手によって作られている』んだ
NPCがドロップする装備も、実は『ブラックマーケット』というシステムを通じて、プレイヤーが売ったものが再分配されているという設定(実際には少し複雑ですが)に近い経済構造を持っています。つまり、誰かが木を切り、誰かが加工し、誰かが剣を作り、それを誰かが買って、戦場で使い、死んで壊れる。このサイクルが完全に循環しています
ってことは、僕がブラックゾーンで殺されて奪われたあの剣も、どこかの生産職人さんが汗水たらして作ったものなんですね……。なんだか、奪った相手にも『大事に使えよ!』って言いたくなってきました
お前、ストックホルム症候群か何かか? だが、この経済システムのおかげで、戦闘が苦手なプレイヤーでも『生産者』『商人』『輸送屋』としてトッププレイヤーになれる道がある。市場の価格差を利用して、Aの街からBの街へロバで荷物を運ぶだけで億万長者になった奴もいるぞ
- アルビオン経済の役職:
- ギャザラー(採集者): 世界中を走り回り、素材を集める。ガンカー(強盗)の格好の獲物だが、逃げスキルを極めれば時給は最強クラス。
- クラフター(生産者): 素材を加工して装備やアイテムを作る。街ごとの「資源返還率」を計算し、利益を出す数学者。
- トレーダー(貿易商): 各都市のマーケット価格を監視し、転売や輸送で稼ぐ。戦闘力ゼロでも経済を支配できる。
4. 実際のプレイ感は?「ソロ」でも生きていけるのか?
でも
さん、MMOって結局『数の暴力』じゃないですか? 僕みたいなぼっちプレイヤーは、集団に轢き殺されて終わりですよ。ソロで遊ぶ場所なんてないんでしょ?
かつてはそうだった。だが、最近のアルビオンは『ミスト(霧)』というソロ・デュオ専用コンテンツに力を入れている。これがソロプレイヤーにとっての救世主であり、同時に新たな地獄でもある
ミストはいわゆる『匿名ダンジョン』です。プレイヤー名は隠され、同盟も組めません。そこでは純粋な1vs1の実力、あるいは、戦っている二人の横から漁夫の利を狙うハイエナ力が試されます。ここで高額なアイテム(アーティファクト)を手に入れれば、ソロでも一攫千金が可能です
ハイエナ……。なんだか卑怯な気もしますけど、生き残るためには手段を選ばないってことですね
そう、このゲームにおける『卑怯』は褒め言葉だ。正面から戦って勝つ必要はない。相手が強力なボスモンスターと戦って瀕死になった瞬間を後ろから刺す。これも立派な戦術だ。逆に、自分がそうされる恐怖とも常に隣り合わせだがな
- ソロプレイヤーの生きる道:
- コラプテッドダンジョン(汚染されたダンジョン): 1vs1専用のインスタンスダンジョン。侵入者を撃退するか、罠を使って逃げるか。e-sports的な実力勝負の世界。
- オープンワールドでのラット(ネズミ)行為: 大規模な集団戦(ZvZ)の跡地に行って、死体から装備をコソ泥する。命懸けの火事場泥棒。
- ソロギャザリング: 誰もいないマップの端っこで、ひっそりと最高級の資源を採る。見つかったら即撤退。
5. 集団戦(ZvZ)のロマン! 画面を埋め尽くす数百人の戦争
しかし、アルビオンの華といえば、やはりギルド対ギルドの大規模戦争(ZvZ = Zerg vs Zerg)でしょう。領地を巡って、100人対100人、時にはそれ以上の規模で魔法が飛び交う光景は、他のMMOでは味わえない圧巻の体験です
動画で見ました! 画面中がエフェクトだらけで何が起きてるか分からないやつ! でも、指揮官(コーラー)の合図で一斉に突撃するの、軍隊みたいでカッコいいですよね!
あれに参加するためには、ギルドへの所属が必須だ。そして、ギルドに入れば『税金』を取られたり、『招集(CTA)』と呼ばれる強制参加の戦争に駆り出されたりする。だが、仲間と背中を預け合い、勝利した後に敵の死体の山から戦利品を山分けする瞬間の高揚感は、脳汁がドバドバ出るぞ
なんだか、会社組織みたいですね……。でも、信頼できる仲間ができるのは素敵です
まあ、その信頼していた仲間にギルド倉庫の中身を全部持ち逃げされる事件も日常茶飯事だがな。アルビオンにおいて『裏切り』はシステム上、完全に可能だからだ
6. 課金(プレミアム)は必須?Pay to Winなのか?
一番気になるのはそこですよ! 結局、札束で殴り合うゲームなんですか? 僕のお小遣いじゃ勝てないんですか?
結論から言えば、『Pay to Win(課金で俺TUEEE)』の要素は薄いです。課金してゴールドを買い、それをシルバーに換金して最強装備を買うことは可能です。しかし、このゲームには『熟練度』と『プレイヤースキル』の壁があります
初心者がいきなり課金してティア8.4(最高級)の装備を買ってブラックゾーンに行ってみろ。3分後には、ティア4(安物)装備を着た手練れのプレイヤー3人に囲まれて、身ぐるみ剥がされて終わりだ。『装備が強い』ことと『プレイヤーが強い』ことはイコールじゃない。これがアルビオンの公平性だ
お金で装備は買えても、強さまでは買えないんですね。実力主義って感じでカッコいいです!
ただし、『プレミアム(月額課金)』はほぼ必須と言っていいでしょう。経験値効率やドロップ率が50%アップし、生産に必要なポイントが貰えます。無課金でも遊べますが、成長速度が段違いです。しかし、このプレミアム権自体をゲーム内通貨(シルバー)で購入できるのが、このゲームの最大の特徴でもあります
えっ! ゲーム内のお金で課金アイテムが買えるの!? じゃあ頑張れば実質無料!?
そう。稼げるようになれば、リアルマネーを一銭も使わずに王侯貴族の暮らしができる。それがこのゲームの『夢』の部分だ。まあ、そこに辿り着くまでに何回心を折られるかが勝負だがな
7. 正直レビュー:ここがダメだよアルビオン
さて、褒めてばかりでも胡散臭いからな。現役プレイヤーとして感じる『クソな部分』も包み隠さず話そう
① サーバー問題とPing(ラグ)
アジアサーバー(シンガポール)ができたことで劇的に改善されましたが、それでも大規模戦闘時や人が密集する都市ではラグが発生します。0.1秒の反応が命取りになるゲームで、回線負けするのは最大のストレスです
② 初心者殺しの学習曲線
チュートリアルが終わっていきなり世界に放り出されるんだが、何をすればいいかの説明が皆無だ。『勝手に生きろ』というスタイルは硬派だが、現代の親切なゲームに慣れた層はここで脱落する。WikiやYoutubeで自ら情報を集められない奴には厳しい
③ 暴言・煽り・政治の闇
死んだ後にチャットで『Easy』とか『Noob』とか送られてくるんですよね……。僕、泣きながらGoogle翻訳しましたよ
PvPゲームの宿命ですが、民度は決して高くありません。特にブラックゾーンのギルド間政治はドロドロしていて、スパイ行為や引き抜き、掲示板での罵り合いなど、人間の汚い部分が煮凝りのようになっています。メンタルが弱い人には推奨できません
8. まとめ:このゲームは誰におすすめなのか?
総評だ。アルビオン・オンラインは、万人に勧められるゲームではない。だが、以下の条件に当てはまる奴にとっては、一生遊べる『神ゲー』になるポテンシャルがある
- アルビオン推奨プレイヤー:
- 失う恐怖と、それを乗り越えて奪う快感を味わいたいドMかつドSな奴。
- 「職業:商人」や「職業:盗賊」になりきってロールプレイしたい奴。
- 綺麗なグラフィックやストーリーよりも、自由度とヒリつきを求める奴。
- マニュアル通りの攻略ではなく、自分で効率的な稼ぎ方を探すのが好きな奴。
私、最初は怖かったですけど、お話を聞いてたら『生産者』としてならやってみたいなって思いました。争いのないブルーゾーンで、世界一のパン屋さんを目指すのもアリですか?
大いにアリです。貴方が焼いたパンが、最前線で戦う兵士の腹を満たすのです。それもまた、アルビオンの一部ですから
僕は決めました! 今日から『裸の盗賊王』になります! 装備を失うのが怖いなら、最初から何も着なければいいんですよ! 素手で天下取ってきます!
……まあ、そういうバカな遊び方ができるのもこのゲームの魅力だ。おい
、ブラックゾーンの入り口で瞬殺されて泣きついてくる未来が見えるが、せいぜい頑張れよ
というわけで、泥棒推奨の修羅ゲー『アルビオン・オンライン』。興味が湧いた香具師は、まずは無料だし触ってみろ。ただし、パンツ一枚になっても泣かない覚悟を持ってな。解散!
乙!

